フィリピン大統領選挙、暗殺団を使った治安改善実績を持つ親中派のドゥテルテ氏が当選確実

Duterte, Marcos lead in PPCRV partial unofficial results（副大統領選は独裁者マルコスの息子マルコス氏がリード）
http://cnnphilippines.com/news/2016/05/09/2016-elections-ppcrv-partial-unofficial-results.html

ダバオ・デス・スクワッド（直訳：ダバオの死の部隊）は、フィリピンのダバオ市で活動する自警団。彼らは、法律違反者と麻薬密売人の殺人（私刑）を行っているとされる。

アムネスティ・インターナショナルと当地の人権保護団体は、1998年から300人以上がDDSによって殺害されていると報告している。アムネスティは、殺人や私的制裁は年中行われ、特にその対象は容疑者にも及んだと報告する。
ある地区の地方役人達は、逮捕に抵抗する容疑者を「射殺する」方針を支持していると報告された。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%90%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AF%E3%83%83%E3%83%89

任期満了に伴うフィリピン大統領選挙は９日、投開票された。開票の途中集計ではダバオ市長、ロドリゴ・ドゥテルテ氏（71）がリードしている。
「犯罪者は殺害する」など過激な発言を繰り返す同氏を巡っては、かつての強権政治の復活を懸念する声も出ている。中国寄りの発言が多く、南シナ海を巡る安全保障に影響する可能性もある。
高い経済成長に導いたアキノ大統領は憲法の規定で再選できず、10日にも判明する新たなリーダーが次の６年の経済・外交政策を決める。

９日午後６時50分（日本時間同７時50分）時点で選挙管理委員会が公表した集計（開票率９％）によると、ドゥテルテ氏が約38％で先行している。
ドゥテルテ氏は、ダバオ市の治安を劇的に改善させた実績が評価される。大統領になっても犯罪者は殺害すると公言するほか、「６カ月で汚職をなくす」と述べており、強いリーダーシップに期待する有権者が多い。
ただ、法の支配を無視した殺人などの強引なやり方には批判の声が少なくない。

南シナ海の領有権問題を巡る中国との争いにも影響が出かねない。氏はこれまで、「祖父が中国人だから中国と戦争はしない」と述べている。最近発表した外交政策の中でも、中国との対話の重要性や、南シナ海での共同資源探査を掲げている。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM09H65_Z00C16A5FF8000/